餌いれ
個人的に、一番数多く失敗したのはこの「餌入れ」です。実際に飼い始める前に「丁度良さそう」と思って買ったものは殆ど大きすぎでした。
その失敗からアドバイスするなら前もって買っておくのはせいぜい一つにして、
できたら家にある小皿などで済ませて、
実際に使ってみて使い勝手を検討して良いものを見繕うのが良いかと思います。
成体になる前の固体を迎えるときは、最初と、成長してからは
適したサイズも異なってくるでしょう。
選ぶポイントは、互いに関係しているのですが
大きさ(面積) 高さ 安定感
だと思います。
大きさは、もちろん与える餌が入るサイズは最低必要ですが
大きすぎるとケージ内で邪魔ですし、
食器の中に入って食べるような形になってしまったりします。
高さは一番シビアな点で、
高すぎると前足を器にかけて食べる→ひっくり返る
低すぎると床材が入り込んだり、餌が周りにこぼれたりしがちです。
安定感は、ひっくり返さないような形、重さのあるものがよいでしょう。
基本的には底面が広く安定感のあるものが良いでしょう。
高台がないものの方が良い感じです。
ぺったりしているほうが安定感もありますし、高台の分高くなってしまいがちなので。
ケージに固定できるようなものであれば良さそうですが
交換や掃除は面倒かもしれませんね。
良さそうなものとして良く選ばれそうだけれど駄目だった一例を挙げると
ココット皿が上げられます。
ケーキ屋さんで買ったクレームブリュレか何かの器でしたが
いささか高さがありすぎ、
食べるときにふちに前足をかけてひっくり返してしまいました。
逆に、半球が二つ横並びになった形の器などは良い感じでした。
底面が小さく、安定感という点ではまったく駄目なはずで
ふちに足をかけると傾きますが、横に長い構造上
ひっくり返ってしまうことはないし、真ん中に餌がよるのもいい感じでした。
また、ほかの選択基準として、「食器」として売られているものが良いでしょう。
雑貨として売られているもの、例えば小物入れや灰皿などで
ちょうど良さそうなサイズ・形のものがあるかもしれません。
食器として売られているものでも
時々「基準値以上の鉛が検出されて販売停止」などというニュースを見ることがありますが
「食器」でなければそもそもそのような基準もないわけなので
そうした点の安全への配慮はまったくなされていないと思ったほうが良いでしょう。
(人間用でなく)えさ入れ、として売られているものなら信頼できるメーカーのものが良さそうです。
水入れ…ボウルVSボトル
水を与える方法として、ボウル(鉢・皿)に入れて与えるのを薦める人もいれば給水ボトルを使うことを薦める人もいます。
ボウル派の意見としては
「給水ボトルはハリネズミにとっては飲みにくく、歯を痛める」
といった感じで
ボトル派の意見としては
「給水ボトルは衛生的。家を空けるときにも便利というか必須」
どちらももっともです。
飲みやすさの点ではボウルが勝り、ハリネズミもボウルから飲むことを好みます。
給水ボトルは床材やえさや排泄物が混入することもないですし、
ひっくり返してしまうこともありません。
吊るしておけば場所もとりません。
ですが、ハリネズミにとっては飲みにくく、
気の短い子はしばしばガッガッっと音を立てて噛み付きながら飲んでおり
これは確かに歯をいためる可能性は少なからずあると感じました。
そんなわけで、どちらのほうがいいかではなく
どちらもの利点を生かすべく
…玉虫色ですが、併用をお勧めします。
基本はボウルから飲みますが、ひっくり返してしまった場合など
水がなくなればボトルから飲めるわけです。
頻度が少なければ歯をいためる可能性も低くなるでしょう。
ボトルは使ったことがない子なら最初は飲めませんから
ボトルの水に頼らないよう注意が必要です。
併用して設置しておけば、そのうち水が出ることに気づくようになると思いますが
性格によっては、トレーニングめいたことをして教える必要があるかもしれません。
なお、ボトルは、引っ掛けるタイプのものでないと水槽や衣装ケースでは使えないので注意です。