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  • (c) 2013 raco

    ケージ


    まず…
    (自分を含め)間違って覚えている人が少なくないですが
    「ゲージ」ではなくて「ケージ」ですのでご注意。

    ここではケージ、すなわち檻だけではなく衣装ケースや水槽など
    ハリネズミの居場所を区切る入れ物全般を
    まとめて「ケージ」として扱います。

    飼い主の住まいの環境・設置場所や重視をするところによって
    どんなケージを用意するのがよいかは変わります。
    ポイントについてまとめた後、
    代表的なものについて、メリット、デメリット等もう少し細かく扱いたいと思います。

    考慮すべきポイント

    サイズ
     Hedgehog centralによると最低面積は0.37u。
     その数字を頭の片隅に置きつつ、
     ホイールが設置できることというのが最低ラインの基準として有効かと思われます。
     ハリネズミに適したサイズのホイールというのは、直径約30cm。
     (ハムスター用などをイメージしていると)びっくりするくらい大きいです。
     設置場所によって、奥行き、幅、高さなどに制限があると
     選択肢も限定されてくるでしょう。
     
    可視性
     ガラスの水槽など、透明なのでハリネズミの様子が確認しやすい。
     衣装ケースなどは半透明なので、側面からは見にくく写真も撮りにくい。 
     ラビットケージ等は観察に差し支えはないが金網が写真撮影等には気になるかも

    値段
     安い…衣装ケース、高価…爬虫類用ケージなど、かなりピンきりですし
     衣装ケースの中、爬虫類用ケージの中でも安いものと高いものでは数倍の開きがあります。
     お財布と相談、となりますが
     高価なものは見栄えもしますが、高いものが必ずしも満足度の高いケージというわけではありません。
     とりあえず安い衣装ケースでしばらく飼ってみて、
     不満に思う点・差ほど気にならない点を検討して改めて購入するのもアリかと。
     
    重さ
     掃除のしやすさにもかなり関係してきます。
     重いものだと設置場所も選びますし
     設置した後は基本的に移動させないことになると思うので
     設置する位置が楽に手の届く範囲でゆとりがないと
     清潔に保つのは難しいでしょう。
     ダニが発生して治療しなければいけない時などは毎日丸洗いを指示されることもありますので
     一時的にほかのケージに移すなどしないといけないかもしれません。

    掃除のしやすさ
     軽く移動の容易なものなら丸洗いも可能で、清潔に保ちやすいでしょう。
     ただし、金網は意外と掃除がしにくい、面倒という話なので
     掃除が楽=衣装ケース となるかもしれません。

    保温性のよさ⇔通気性のよさ
     水槽や衣装ケースなど空間がきっちりしきられているものは
     金網に比べて保温性が高いので、冬場の保温などは比較的しやすいでしょう。
     ただし、部屋全体をエアコンで空調管理する場合などはむしろ金網のケージに軍配が上がりそうです。
     通気性が悪いと空気がこもったり蒸れたりもします。
     逆に通気性がよすぎると人の生活のにおいがハリネズミにダイレクトに届きますので
     アロマが趣味、とか極端なにおいでハリネズミにストレスを与えそうな場合は
     ある程度遮蔽されたケージを選択したほうが無難かもしれません。

    アクセスの方向
     金網ケージや爬虫類ケージであれば普通側面に出入り口があります。
     ハリネズミに横からアクセスできます。
     対して、水槽や衣装ケースは開口部が上になりますので上からのアクセスになります。
     小動物にとって、上から来るもの=捕食者であるため、恐怖・警戒の対象になりやすいそうです。
     また、もちろん設置場所によってどちらからお世話しやすいかという問題もあるでしょう。
     
    脱走のしにくさ
     ハリネズミはよじ登ったりするのがさほど得意ではありませんが
     ケージから抜け出してしまうことはあります。
     特に発情したオスはかなりの行動力を見せることがあるようです。
     いつの間にか望まない繁殖がおこなわれてしまうこともあれば、
     冬場なら部屋の隅で凍えて瀕死になってしまうということもあります。
     金網タイプなら、あまり目の粗いものは避け
     水槽タイプなら、少なくとも立ち上がっても足がかからない高さで
     巣箱などを足がかりにして脱走しないようにできればふたもできたほうがよいでしょう

    代表的なケージ例

    ・衣装ケース
     メリット リーズナブル・軽い・洗いやすい・(ふたをすれば)保温性がよい・加工が可能
     デメリット 側面から見難い・上からしかアクセスできない・通気性が悪い

     半透明のため、側面からクリアに観察することができませんが、
     目の悪いハリネズミには半透明程度では不透明に感じるのか
     シェルターに隠れずに無防備な姿を晒してくれやすい面もあった気がします。
     剥離剤がついているので、最初に台所用洗剤等で洗ってから利用します。
     改造して通気用の穴を開けたりアクリルの透明の窓をつけたりすると
     使い勝手のよいケージになりますのでお勧めです。
     (そのうち工程を載せたいと思いますが、とりあえずは
     「衣装ケース 改造 ケージ」あたりでググるとハム飼いさんの豊富な例が出てくるかと。)

    ・(ウサギ用等)ケージ
     メリット 通気性がよい・ハリネズミに適したサイズのものがある・ホイールやボトルの取り付けが容易
     デメリット 保温性が悪い・掃除は面倒・金網

     すのこは怪我防止のためはずして使用します。(足をとられる)
     ワイヤーが横方向に細かいものはよじ登って怪我をすることがあるので
     縦方向になっているものがよいようです。
     (単に落ちるだけでは怪我はまずしないと思いますが、
     足が引っかかって宙吊りになるのが危ないようです)
     目の粗いものは小柄な子だと脱走することもあるようです。
     特に、繁殖を考えているメスハリネズミであれば、そのケージで子育てすることになりますから
     離乳前の小さな子供ハリネズミが抜け出さないように注意が要るようです。
     冬場、保温電球等で保温する場合はカバーをかけるなどの方法が必要です。


    ・水槽
     メリット 観察しやすい・(ふたをすれば)保温性がよい
     デメリット 上からしかアクセスできない・通気性が悪い・重い・割れる・加工は無理

     全面ガラス張りで、観察しやすいこと、
     きっちり掃除できれば(傷のつきやすいプラよりも)清潔でしょう。 
     穴を開けたりといった加工ができないので、通気穴を開けたりはできませんし
     ホイールは台のあるものを床置きの選択肢しかなさそうです。
     上からしかアクセスできない、移動しづらいことを考えると
     設置場所は上部がそれなりに開いていることが必要です。

    ・爬虫類用ケージ
     メリット 観察しやすい・横からアクセス可能
     デメリット 高価 重い・割れる

     ホイールの入るサイズの物となるとかなり高額になりますが以前より安くなっているような?
     ガラスで水槽と同じように観察しやすいうえに欠点をかなりクリアできるので
     かなり魅力的な選択肢に思えます。
     一部メッシュにできたりして通気性を確保できるものおあるようです。

    ・ワイヤーネット
     メリット サイズ自在 安価 通気性がよい
     デメリット 脱走される 保温性

     100円ショップなどで売っているワイヤーネットを結束バンドなどで組み合わせて
     部屋の一角にハリネズミスペースを作る、という方法です。
     スペースがあれば広めの空間をハリネズミに提供できますし通気性もよいのですが
     高確率で脱走されるようなので、安全性の確保が課題となりそうです。

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